ヤフーの「つくるーぷ」は現実の一部属性だけでやり取りできるコミュニティサービス
3/26 にYahoo! JAPANさんの主催で開催された『無料で使えるグループ連絡網「つくるーぷ」先行体験イベント!』に参加してきました。
つくるーぷとは、ヤフーさんが新たにサービスを開始するコミュニケーションアプリです。LINEやカカオトークなど、簡易コミュニケーションアプリ市場は現在とても激しい競争にさらされているわけですが、そこに新たにサービスを投入するということで、他のサービスとどこが違うのかたっぷり聞いて来ました。
最初に結論を書いてしまうならば、自分の持つ様々な「しがらみ」を持ち込めずにコミュニケーションできるツール、だと理解しました。
ネットの自分を見せずにやり取りしたいという需要
ネットをタフに使う人ならば、ネットとリアルそれぞれに人格ができ上がっている感覚は分かっていただけると思います。特にネット用の人格を設定しているつもりはなくても、ネット上の友人関係や影響力と現実世界のそれとは、質も意味合いも大きく違うのが通常でしょう。
ネットが軸になって「いない」コミュニティ、むしろその人のネット的な背景が邪魔になるコミュニティでは、そういう自分のネット上の顔はむしろ見えないほうが心理的障壁のないコミュニケーションができるのかもしれません。
ヤフーの方々は
クラス会、同窓会、町内会、子供の父兄会、etc
という例を挙げていましたが、確かにこういう現実世界の一部分を軸としたコミュニケーションに適したツールは、現在あるサービスからは抜け落ちているように思います。既存の SNS を軸にするにしても、専用のメーリングリストを使うにせよ、その人のそれ以外の部分がどうしても見えてきてしまいます。またメールアドレスをむやみに教えたくないという需要も一般的に多くあると感じています。
半匿名サービスとしての「つくるーぷ」
今回ヤフーさんが発表した「つくるーぷ」は、例えば「A子ちゃんのパパの佐藤さん」という属性のみで認識されるグループで、それ以上の情報を出すこと無くコミュニケーションできるツールです。基本的には iPhone / Android というスマートフォン用のアプリですが、PC や通常の携帯電話からはメールを使ってグループのやり取りに参加できます。その場合もサービスのメールアドレスからメールが届きそこに対してメールを送信するので、自分のメールアドレスが他の人に知られることはありません。
グループ管理者の負担をとことん低減
説明でヤフーの方が何度もおっしゃっていたのでは「グループ管理者の方の負担をとことん軽減することに注力した」ということでした。管理者の方が参加者一人一人からメールアドレスを教えてもらう必要はなく、グループへの招待状を PDF で生成し、それを印刷して配ります。参加者はそこに掲載されている QR コードをスマートフォンや携帯電話で読み込むことで、簡単にグループに参加することができます。
ウェブインターフェースの拡充を望む
すでに書いたように「つくるーぷ」は基本はスマホアプリがベースになっているサービスで、携帯電話・PC からはメールで参加することになります。メール経由では、グループ内のトピックやトピック内のコメントの一覧性がどうしても悪くなります。ウェブインターフェースをより充実させることでこの問題は解決できるので、早い段階でのメール UI からウェブ UI の転換を期待したいです。
まとめ
今回のつくるーぷブロガーイベントで感じたのは、表に出て来にくい問題点に着目してそれを解決するサービスを短期間で開発するという、「爆速」ヤフーならではの取り組みだということでした。現在のところ特に収益化は考えていないということでしたが、ユーザの見えにくい不満を解決することがまわりまわってヤフーの注目度を高めるということなのかもしれません。
本来は今回のイベンの翌日 3/27(水) にリリースされるはずだったつくるーぷですが、イベント中に参加者がいろいろ触る中で致命的なバグが発見されてしまい、当初のリリース予定が延期されたそうです。先日無事にその問題を解決して iPhone / Android アプリのリリースがされました。
記念品としていただいたもの
イベント終了後に参加者向けに以下のおみやげを頂きました。どうもありがとうございました。
イベントで撮影したその他の写真は以下からどうぞ。